【連載エッセイ】無雲の乳がん闘病記【Vol.017『がんになって辞めたモノ。それはタバコ。しかし……』】

無雲の乳がん闘病記
MarijanaによるPixabayからの画像

 乳がんと初めに宣告された乳腺クリニックの段階では辞めなかったけど、A病院に転院して速攻辞めさせられたもの。それは『タバコ』です。

 無雲は元々ヘビースモーカーで、タバコをこよなく愛する愛煙家。しかし、全身麻酔での手術を控え、禁煙は必須の事象となりました。

「乳がんでも禁煙しなきゃなのかぁ」

 まず、かかりつけ内科に飛び込みました。

「タバコ辞めなきゃ! 禁煙外来して!」

 そこで、先生はこう言いました。

「全身麻酔するから、痰を減らすようにするっていうやつだね。そうだね。無雲さんは、自力で辞められるレベルのニコチン依存症だと思うよ」

 えぇ、辞められる気がしない……。

「実は、飲み薬はあまり効果が出ないからうちでは辞めちゃったんだ。何なら、ニコチンパッチを試してごらん」

 というわけで、内科の隣にあるドラッグストアでニコチンパッチを購入して帰りました。

『ペタン』

 お腹にニコチンパッチを貼ると、ニコチンがじわじわと体内に摂取されます。だからか、即日吸うのを辞めたタバコもそれほど禁断症状が出ませんでした。

 が、数日後。

「痒い!! ニコチンパッチを貼っている所が、痒い!」

 無雲は肌が弱い人間です。すぐにかぶれてしまいました。それに加えて、検査が立て込んでいて、ニコチンパッチも貼っていてはNGの検査もあったため、1週間も経たずにニコチンパッチの貼り付けを辞めました。

 それからしばらくは、良かった。

 入院中、手術後も、禁煙を頑張りました。

 闘病だけしていた二か月半くらいは、良かった。吸いたくなっても我慢した。イライラしても我慢した。釣りの時も我慢した。とにかく我慢した。我慢……我慢……我慢……。

 その我慢が限界を迎えたのは、仕事を再開したある日の事でした。

「久々に作業して疲れたな。あ、目の前においたんのグ〇ーがあるなぁ。ダメだ。ダメだよ? でも……」

「スーッ」

 吸ってしまった。その日、作業が立て込み4本も吸ってしまった。

 もうそうなったら、ダメです。

 次の日も仕事をしていました。もう、吸いたくて発狂しそうでした。おいたんはその日お休みで家に居ました。だから、おいたんにこう泣きつきました。

「お願い! 1本で良いから吸わせて!」

 前日に、タバコを吸ってしまったと告白されたおいたんは、「馬鹿者」と言って帰ってきました。おいたんも心配してくれているんです。本当に。

「あー……ご両親に聞いてきな」

 おいたんはこの時の決断を私の両親に投げました。両親はもちろん反対しました。

「こんなに苦しい思いしてまで生きていたくない!」

 無雲は泣き喚きながらこう言いました。

 しかし両親は……

「良いって言えるわけないでしょ! もう、こうなったら自分で決めなさい! 誰のせいにもしないように!!」

 そして無雲は決意しました。

「発狂しそうになったら、吸おう」

 というわけで、令和4年10月9日時点では、無雲は日に少しの本数だけ吸う節煙の方針でタバコと向き合っています。

 たまに吸えるだけでもメンタルの持ちようって違うんです。

 だいぶストレスが緩和されまして、仕事もはかどるようになって来ました。

 自分は、意志薄弱だと思います。禁煙ひとつ出来なかった。しかし、次から次へと襲ってくるストレスに加えて、禁煙のストレスは猛烈なものでした。

 私は、少しのニコチン摂取というリスクと引き換えに、心の安定を手に入れました。もう、仕方ないと思います。

 この先、また完全禁煙にチャレンジしなければならない局面に立たされるかもしれません。その時はその時考えます。

 ヘビースモーカーにとって、禁煙はストレスがとても掛かる『我慢』です。どうやったらタバコと上手く向き合えるでしょうかね。それは、これからも模索していきます。

 次回は、退院後初外来の様子や、胸に水が溜まりすぎてブシャーッと流れ出したりした事を書きます!

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