【連載エッセイ】無雲の乳がん闘病記【Vol.023『副作用がやって来た』】

無雲の乳がん+ヘルニア闘病記
MarijanaによるPixabayからの画像

 放射線治療3回目のある日、その日も余裕綽々よゆうしゃくしゃくで治療を受けていた私。しかし、それは突然やって来ました。

 治療を終えて会計機に向かって歩いていると、いきなり上半身にズシッとした重みを感じました。

「(今ズシッとした!? 何なになんだ!?)」

 例えるなら、プールから上がった時の重力感。そんな急激な重みを感じたのです。

 これが……副作用か!?

 照射3回目でもう倦怠感来ちゃったのか? 早くないか!? でも、こういうのって個人差があるでしょう。ずっと何も感じない人もいれば、敏感に感じる人もいる。そうだ、これ、副作用だ。

 あまりの倦怠感に、自転車を放り出してタクシーで帰ろうかとも思いました。しかし、この日母は健康診断に出掛けていて疲れているだろうから、自転車の回収を頼むのも引け目がありました。それに、電動自転車だから何とかこいで帰れるだろう、と判断して自力で何とか帰りました。

 家に帰ると、すぐに横になりました。座っているとめまいも感じます。

 少し落ち着いてから放射線治療の副作用をネットで検索すると、どこにも似たような事が書かれていました。メンタルから来るものも多々あるようです。

 この日は昼食後にメンタルのバランスが激しく悪くなり、メンタルの主治医の所にも駆け込む羽目になりました。

 すると、メンタルの主治医M先生はこう言いました。

「放射線治療というものは、精神症状も多数引き起こすんだよ。がんっていうだけで精神症状はあれこれと出てくるものだ」

 がんは、メンタルをもむしばむ。

 いくらステージ0の超早期発見がんとは言え、確実にがんは私の心をも蝕んでいるのです。

 がんから来る精神症状には、薬を重ねる事は適切ではない、と言われました。この日は時間を割いてもらって対話をし、何とかスッキリとして帰宅する事が出来ました。

 この日M先生から提案されたのは『認知行動療法』でした。しかし、M先生はこの両方を指導はしないらしく、ネットで調べてみろ、と言われました。

 大分調べましたが、何だかアプリがあるようなのでこれの事を言っているのかな? 定かではないので、次回の診察の時に確認しようと思います。

 乳がんの再発予防には、認知行動療法がけっこう効果を表すとM先生が言っていました。精神科医なんだから、それ指導してくれればいいのに……とも思いましたけどね。

 あと、私のメンタルの不調には趣味である『釣り』に出掛けた方がいいとも言われました。要は気晴らしです。大分寒くなってきましたが、ここはおいたんに相談して釣りに連れて行って貰おうと思いました。

 放射線治療は副作用が少ないとは言われていますが、それでも副作用は起こるしメンタルも疲弊していくものらしいです。もう今は他の事を頑張ろうとするのはやめよう。治療に専念するしかない。

 元々メンタルに脆弱性を兼ね備えている私です。無理をしてメンタル崩壊に向かったら取り返しがつかない事になります。休める時は休む。そして放射線治療に休みなく通う事。それが重要なのだと思いました。

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