【連載エッセイ】無雲の乳がん闘病記【Vol.015『入院3日目。やけに元気だが激痛である』】

無雲の乳がん闘病記
MarijanaによるPixabayからの画像

「うう……痛い……痛い……」

 深夜の四人部屋・実際には二人しか居ない病室に無雲のうめき声が響き渡る。無雲が手術をしている間に、一人退院して行ってこの夜は部屋に二人しか居なかった。

 隣のおばあさんはクークー寝ている。

 無雲は、脇の下の強烈な痛みで眠れぬ夜を過ごしていました。

「どうしよう。痛み止めが欲しい。でも歩けない。っていうかナースコールを押して看護師さん達の手を煩わせたくない」

 こういう時、妙に控えめなのが無雲という人間であります。深夜には、懐中電灯を持って見回りの看護師さんも来ます。しかし、声を掛けるタイミングが計れない。

「痛い……痛い……」

 ほぼ眠れずに朝を迎えました。朝の検温の時に痛くて眠れなかったという話をしたら、あっさりと痛み止めをくれました。

「我慢しないで言って下さいね~♬」

 我慢しなければ良かった……。

 そして、ここで若い研修医が入れた点滴が外される事になりました。

 外している作業をふと見たら……

「何この手!? めっちゃ浮腫んでるじゃないですか!!」

 悲鳴に近い叫びである。

「あぁ、これは……点滴漏れを起こしていた可能性がありますね」

「!?(あの若造!!!)」

 右手は凄く浮腫んでいて、グーが出来ない状態。腕も膨らんでいて、「なんだこれ」状態。あの「いち、にの、さんっ!」研修医、やっちゃいましたね。あの若造め、もっと修行して針刺すの上手くなっとけよ!!!

 ここで無雲、朝一の大事な質問が。

「あの……ポ〇リスウェット飲んでも良いですか?」

 昨日からどんだけポ〇リスウェット飲みたい人なんだ自分。

「いいですよ~!」

 やった!! やっとカロリーだ!! 糖分だ!!

 それから、看護師さんが持って来てくれた痛み止めを飲んで、しばらくしたらちょっと痛みが楽に。寝ている姿勢より起きている姿勢の方が楽なので、ボーっとしていましたら、冷蔵庫内の飲み物が少ない事に気付く。

「リハビリも兼ねて院内コンビニ行ったろ!」

 5階にある病室から、1階にあるコンビニまで行って、右手に4本くらい500mlのペットボトルをぶら下げて帰って来ました。左は痛い。

 前日に手術をしたばかりなのに、もうこんなに歩けてしまう。今の医療技術は凄いなぁ! と感心しきりでしたよ。

 この日は朝ご飯から常食が提供されました。

「丸1日断食のあといきなり常食かよ!」

 とツッコミを入れながら、もしゃもしゃ食べる。ここで、今回の入院で一番美味しかったものが出て来ました。それは……

 とろろ芋に付いていた『醤油』。

 醤油バンザイ! 味がある! しょっぱい! 醤油がうめぇぇぇ!!!!!

 醤油のありがたみをこんなに感じた事は今まで無い。病院食が改善されたA病院とはいえ、その内容はやっぱり味が薄い。仕方ない。それが病院クウォリティー。

 普通の醤油のしょっぱさが身に染みたよ……。

 この日は、術後すぐなので、先生達も看護師さんもちょくちょくやって来ました。無雲はボーっとして、ただただボーっとして……。

 昼ご飯は高菜チャーハンと餃子と春雨サラダ。なかなか気が利くもの出すようになったじゃないか。などと、どこから目線だお前、という感想を持つ。

 前日に手術したばかりというのに、無雲は食欲旺盛で歩き回れる。本当に、今の医療って凄いですね。

 何度か先生が診に来て、「明日退院で大丈夫ですからね」と昼頃には太鼓判。

「胸に水が溜まっているようなので、明日の朝抜きましょう」

 午後からは退院の説明を受けたりなんだりで忙しい。歯科にも呼ばれて、術後のケアをしてもらって、かかりつけ歯科当てのお手紙を貰って終了。

 夜ご飯は何だか覚えてなかったけど、マンゴーが美味しかったのだけは覚えている。ナイス解凍技術!

 この日は、前日に薬を全部抜いていたので、寝る前の薬をちょっと大目に飲んで(量は適量の範囲内で自分で変えて良いと主治医から言われています)、就寝。

 一度22時半に起きて絶望するも、次に起きたのは翌朝5時55分でした。

 というわけで、次回は退院の日の話です!

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