【連載エッセイ】色々病気を抱えていますが、それでもポジティブ、時々弱音【Vol.25『あの先生誰にでもこうなんだ』】

色々病気を抱えていますが、それでもポジティブ、時々弱音
Sasin TipchaiによるPixabayからの画像

 乳腺科の予約を取り直させられてからしばし。やっと診察の日です。この日は年に一度のマンモグラフィーとエコーの検査結果を聞きに行きました。

 予約は13時。20分くらい前に着いてしばらく待ちます。

 すると、後ろに座っていた多分ここで知り合ったおばあさん二人がしきりに話をしています。

「私の乳がんは大変でー」

 病気自慢大会です。私は思わず失笑します。おばあさん二人の病気自慢大会はそれから延々と続きました。

 1時間ちょっと待ってようやく中待合室へ。おばあさんの一人は診察を終えて診察室から出て来たのですが、もう一人のおばあさんが中待合室にいるのを見付けるとまたお喋り再開。

「痛み止めは余っても良いんですって」

 これを数分間で20回は言ったでしょうか。同じ話の堂々巡りです。私はその話術にげんなりしてしまいました。

 すると、看護師さんが出て来て「〇〇さん、お帰りになって良いんですよ」と、やんわりとおばあさんを追い出しました。

 やっと訪れた静寂。

 もう一人のおばあさんは診察室に呼ばれて行きました。すると、でかい声のW先生の言葉が中待合室にも筒抜けで。

「それで、あなたは何を訴えたいんですか!?」

 話が長いおばあさんの話術をズバッと斬っている様子。私は吹き出しそうになるのを堪えました。

 おばあさんは自称「私の乳がんは大変なのよ」な人。でも、W先生はばっさばっさと斬っていきます。この先生、誰にでもこうなんだな……。とにかく話をテンポよく進めたい人なんだ。

 まぁ、そりゃ患者さんは沢山来ているわけだしね。外科医ってこれくらいテンポよく進める人じゃないとダメなのかもしれない。

 この日私は母を伴わず一人で来ておりましたので、私の診察はテンポよく終わらせました。

 結論としては、検査結果は異常無し。次回は診察のみで半年後です。

 まぁ、異常無いよね。私も乳がんが再発しているとか思ってなかったよ。何となく平気な気がしていた。

 というわけで、サクッと診察を終わらせ、会計もサクサク終わらせ、コンビニに寄って肉まん買って帰りましたとさ。

Follow me!

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました