【連載エッセイ】夫は仕事ができません!【Vol.008『おいたん、歌って踊って司会も出来ない』】

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 おいたんは資格を取得すると、すぐに就職活動をしました。しかし、なかなか決まらない。コロナ禍において、介護職に転職して来る他業種の若手も多く、53歳で未経験のおいたんは不利でした。

 数カ月の間、受けては落ち受けては落ちした結果、ようやく高齢者向けの『デイサービス』のフルタイムパート職員の職に就くことが出来ました。

 おいたんは、それはそれはやる気になっていました。

 所が、すぐにおいたんの様子がおかしくなってきました。

「俺、人前であんな事出来ない……」

 話を良く聞いてみましたら、おいたんにまず与えられた仕事は、レクリエーションの司会進行や盛り上げ役。歌ったり踊ったりもするそうです。

 おいたんは、人前で何かする事が極度に苦手。子供の頃の学芸会や合唱、マラソン大会で人に見られる事すら嫌がる、そんな引っ込み思案。

 老人たちの前で司会進行するくらい、無雲出来るけど……と私は思ったのですが、おいたんの『人前恐怖症』は半端じゃなかった。

 日が経つにつれ、どんどん目付きがおかしくなっていくおいたん。ストレスは限界に見えました。

「もうさぁ、そんなに嫌なら辞めてきちゃいなよ! 今ならまだ履歴書に書かないで済むから!!」

 無雲はそう言葉を投げつけました。

 結局、おいたんは「いつまで経っても出来ないで! 私の事バカにしてるの!?」と叱責してきた上司に対して逆切れして、その仕事を辞めてきました。

 その間3週間。

 3週間、週5日司会進行と盛り上げ役をやらされたおいたんでした。ほんと、適材適所とは程遠い現場でございました。無雲は、おしめ替えとかするより司会進行や歌って踊ってしてお給料もらえるならその方がいいんですけどね。おいたんは違ってた。

「これに懲りて、デイサービスは二度と受けるなよ!」

 無雲はこの言葉をこの後ずーっと言い続けることになります。何百回も言う事になります。

 やっと決まった就職先を3週間で退職したおいたん。さぁ、次はどうするでしょうか!?

 それは次回のお楽しみ……。

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