【連載エッセイ】色々病気を抱えていますが、それでもポジティブ、時々弱音【Vol.13『あれはきっと嚢胞だ』】

色々病気を抱えていますが、それでもポジティブ、時々弱音
Arek SochaによるPixabayからの画像

 前回のエピソードで、乳房のエコー検査で黒い丸が映っていて不安だ、という事を書きました。その不安を、医療に詳しい友達に吐露しました。

 そうしましたら、友達からこんな助言が。

「確かにがんは黒く映る。けど、嚢胞のうほうも黒く映る」

 早速嚢胞をググりました。両性の水分の塊みたいなものかぁ。なるほど。

 私、シェーグレン症候群からの倦怠感で毎日ぐったりはしてますけど、基本的に食欲もあるし元気なんですよ。だから、がんが再発しているとかあまり考えられなくて。

「これは、嚢胞、だな」

 と、自分で自分に暗示をかけました。そうしましたら、ちょっと心が軽くなりました。

 大抵、私が悪い事を想像していると、それは杞憂に終わるのです。昨日、精神科の主治医もこんな療法を教えてくれました。

「朝起きたら、今日の自分は出来る、全て上手く行くと思い込むんだ。そういう思い込みをする療法が、アメリカやイギリスでは流行っていてね。金も要らず医者も要らず薬も要らずだ」

「無理矢理自分をポジティブに持って行くってわけ?」

「そうだよ」

 なるほど。ポジティブ脳を維持するには、自らの努力も必要ってわけね。

 悲観してぐじぐじする事は簡単です。でも、いつも不安感に苛まれて不安定で居るのって疲れるんですよ。ならば、ポジティブに過ごしてどーんと構えていた方が楽ですよね。

 あと、私はこんな考えで自分の理性を保っています。

「私がおいたんより先に死んじゃったら、初七日の間においたんを迎えに来よう」

 と、いうね。

「何で俺も一緒に死ななきゃいけないの!?」

 と、おいたんは言っておりますが、君みたいな人間ひとりで置いて逝くわけにはいかないんだよ(笑)。

 私とおいたんの夫婦って、あの世の勉強をするのが大好きででしてね。寝る前にはおいたんに霊界の本(小難しい)を朗読してもらっていたりします。

 今までにも色々な本を読んで貰いました。エマヌエル・スウェーデンボルグ、丹波哲郎、シルバーバーチシリーズ、その他諸々。今は平田篤胤あつたねの『仙境異聞せんきょういぶん』を読んで貰っています。あと数ページで終わってしまいますが。

 そんなわけでね、黒い丸を嚢胞だと思い込む療法と、死んだら死んだでおいたんを迎えに来ようという大雑把な計画で、私は私を維持しているわけです。

 傍から見たら滑稽かもしれませんが、自分を落ち着けるために独自の術を見出す事の何が悪いのでしょうか? 死生観はこの世にひとつではありません。各自の倫理観や思想、哲学が相まって成り立つものです。だから押し付けはノーセンキューなのよ。

 検査の結果を聞きに行くまでにあと三日です。あっという間だな、一週間って。

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コメント

  1. 水ぎわパンダ より:

    いやいやいや
    まず、死んだらあかんのよ(笑)?
    死なんっつーのよ、きみは(笑)

    病院は明日かな? ノンビリいこう!

    • いやぁ、お騒がせしました(笑)。
      ご心配をおかけして申し訳なかったね!
      この度コレステロールと中性脂肪がヤバいっていうのが分かってね、
      お薬デビューしちゃったよ。あはははは(笑)。
      がんは大丈夫だったが、細かく内科的にばたくれてきてるなぁ。
      不摂生だからなわいは。酒・タバコ・脂質……。
      刺されても死なない自信はあるんだけどね。
      犬に腕食われて肉べろりんしても死ななかったし。刺されたくらいじゃ死なねぇ。
      でも、血管詰まって心筋梗塞とか脳卒中にならなりそう(笑)。

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