ついに、保険屋と面談する日が来ました。無雲一家は保険屋を迎え撃つべく、気合が入りまくっていました。
全く進まない補償の話、傷を目立たなくする手術も補償してくれるか、等を話し合う気満々でした。
場所は無雲の自宅。近くの喫茶店で……と言われましたが、あいにくうちの近所にはファミレスが1軒あるだけで喫茶店は無いのです。そして、土曜日のファミレスなんてファミリー客でごった返しているので話し合いには不向きなのです。
15時少し前に、保険屋が来ました。何だかのらりくらりとした印象を受けました。
話し合い……と思いきや、この保険屋、自分から一切口を開かない。
おいたんがまず切り込みます。
「この傷ね、見てもらえれば分かるでしょうけど、凄く目立つんですよ。かわいそうだから早く手術受けさせてあげたいしね、結論を急いで欲しいんですよ。あ、噛まれた時の傷の写真見ましたか? M警察署に行けば保管してありますから、何なら見に行ってください」
すると保険屋……
「警察は今は情報をくれないんです(という事をぐだぐだと言っていた)。それと、今日は傷痕の写真を撮りに来ただけで、後は担当が……」
ん? 写真撮りに来ただけ?
まぁ、とりあえず写真撮ってもらおうか。
で、写真を撮った後もこの保険屋、喋らない。
見かねた母が……
「おたくの保険会社は、こちらから連絡しないと連絡が無いですし、話が進まないですよね?」
さらに父がかぶせます……
「おたく、誠意が無いよね」
保険屋は、「担当が~」とかのらりくらりと言い訳を重ねます。無雲、ここで静かにキレました。
「おたく(あなた)もそうですよね? こちらから話さないと何も言葉を発しない。何故うちから話さなければならないんです? それじゃダメでしょう。それと、写真撮るだけだったらこちらで写真撮ってメールで送れば良かっただけの話ですよね? 私、自営業なんでこうやって無駄な時間を取らされるのが一番腹が立つんです」
「す……すいません。メジャーとかで測ってもらって取って頂けたならそれでも良かったのですが」
「メジャーくらいありますよ!!!!!」
と、ビシッと無雲がキレた所で、保険屋は帰って行きました。
マジで、何しに来たの??
写真撮るだけの為に来たとか、舐めてんのか!?
補償の話も全然しないし、なーにが肩書『プロフェッショナル』だよ!!!
無雲はかなりイライラしました。イライラし過ぎておいたんのアイスを横取りして食べてしまいました。それでもイライラが収まらず、遠いスーパーまで焼き鳥を買いに行こうとしました。
「無雲、この時間にあのスーパーはやめておきなさい。4時からの市で戦争状態だよ」
と、母に止められたので行きませんでしたが。
ほんと、何の意味も無い『面談』でした。腹立つわ。何なんあの保険屋!!
けっこう大手の保険会社なんですが、全然使い物にならないので、自分は契約するのはよしておこうと思いました。
というわけで、プリプリと怒っただけで終わった面談。おいたんがけっこう切り込んだのがかっこよくて惚れ直しました。両親もおいたんを見直したようです。
あぁ、時間の無駄だった……。
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