【連載エッセイ】夫は仕事ができません!【Vol.029『GWで就活は停滞』】

夫は仕事ができません!
Gerd AltmannによるPixabayからの画像

 世間は、10連休のGWだったつい最近。おいたんの就活は停滞しました。

 ハローワーク求人も、障害者枠はあまり追加されなかった。一般求人も見たけど、おいたんに出来そうな仕事は無い。民間の障害者雇用サイトは、追加される案件自体が少なすぎた。そして、無雲の怪我の通院に付き合って夫婦で疲れてしまっていた。

 そんな訳で、この10連休の間は何も進展が無し。前回からおいたんの就活は進んでいません。

 民間の障害者雇用サイトで、一社、受けてみてはどうかな? と思う会社がありましたが、おいたんは熟考しているようです。もう失敗したくない。もうクビになりたくないという一心からです。

 おいたんが慎重になるのも分かる気がします。だって、クビになりまくって一番傷付いているのはおいたん本人なのだから。

 GWが明ければ、また世間は動き出します。この文章をアップするのはGW明けの月曜日です。そこからまた求人を漁る日々が続きます。

 先日、おいたんはこんな事を言い出しました。

「俺は、あなたにいつ捨てられても何も言えない……」

 無雲は悲しくなりました。おいたんには、私がおいたんを追い出す人間の様に見えているのでしょうか?

「おいたんは、無雲がジリ貧フリーランスで全然稼げていなくても笑顔で見守ってくれているし、無雲が発狂してても、どーんと構えて落ち着かせてくれる、そんなおいたんが大好きだから追い出したりしないよ」

 と、無雲は言いました。

 無雲は、自分でも不思議なほどおいたんの事が好きで執着しています。両親に『離婚』を口にされても、意地でも離婚しない姿勢を貫いているほどおいたんに執着しています。

 魂が、おいたんを欲しているのです。それが、無雲の愛なのです。

 おいたんは、クビになってもクビになっても、次の職場を探そうと努力する。ちょっとペースはマイペース過ぎるけど、それでも立ち上がって決して腐って堕ちようとはしない。そんなおいたんだから、無雲はいつもおいたんを応援したくなるのです。

「世の中には、立ち直れないで堕ちたままの人間も居るんだよ」

 と、友達から言われた事があります。無雲とおいたんは、いつもあがいて、溺れながらも藁を掴んで這い上がって、そして何とか生きて行っています。バックに、うちの両親が付いていてくれることは大きな力です。それは否めません。

 堕ちるのは簡単です。でも、無雲もおいたんも、自分たちの力で生きていきたいと願うから必死なのです。

 生まれてしまった以上、生きなければならない。

 無雲もおいたんも、死を選ぼうとした事がある。何度もある。

 でも、今は、こうして生きている。

 だから、頑張るしか無いんだ。必死に生きるしか無いんだ。

 次回は、おいたんが本気で死のうと思った時の事を書きます。

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