【連載エッセイ】夫は仕事ができません!【Vol.002『そもそも最初からあやしかった』】

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 無雲とおいたんが出会ったのは精神科病院の喫煙所(今はもう喫煙所はありません)。喫煙所で良く顔を合わせるうちに、楽しくおしゃべりをして、気が付けばメルアドを交換し連絡を取るように。

 そして、無雲はおいたんの職業も・年齢も・下の名前も知らないまま初デートをする事になりました。

 カラオケで飲み放題のデートという、何とも言えない色気の無さですが、そこでおいたんと無雲は『お付き合い』をする流れとなります。

「俺、無雲ちゃんが好きだ」

「私も好き♡」

「付き合う?」

「うん♡」

「でも、俺、お金無いからね」

「借金ある?」

「ないよ」

「なら、いい♡」

 そんな感じでお付き合いが始まり、とりあえず下の名前と職業を尋ねました。すると、おいたんは『解体工』だと言っておりました。

 が、それからデートを重ねるにつれ、おいたん=解体工の図式が崩れていきます。

「重機とか操縦するの?」

「しないよ~」

「え? じゃぁ手で解体するの?」

「解体っていうか、資材の仕分けをしてる」

「???」

 よくよく話を聞けば、解体工ではなく『産業廃棄物の分別作業員』がおいたんの職業でした。何故『解体工』だなんて言ったのかは謎なのですが……。

「まぁ、俺パートだけどね」

「ぱぁと!?」

 おいたん、この時四十七歳。働き盛りの男性が『パート』とは……。と無雲は思いましたが、この頃の無雲は精神病が重く無職の身。そこまでおいたんがパートである事に深い違和感を感じておりませんでした。

 それからしばらくして、デートの約束をしようといつも通り電話していたら、「俺、今の職場今週末までなんだ」と打ち明けられました。

 何ゆえに?

「契約してもらえなくってさ」

「ふーん」

 まだ結婚しているわけでもなかったので、無雲はこの『クビ』を重く受け止めていませんでした。この時これを重く受け止めていたら、無雲とおいたんは結婚していなかったかもしれません。無雲の世間知らずさが、この婚姻に結びついている。そうとも取れます。

 そして、この『クビ』はこれから始まるドタバタ人生の序の口でしかなかったのです……。

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コメント

  1. 雪うさこ より:

    無雲さーん。
    カクヨムより先に、こっちにお邪魔しちゃいましたー。
    おいたんとの出会いって待合室だったんですね。
    おいたん、最初から怪しさ全開ですが。
    初々しくてかわゆいですね♡

    • 無雲 nocloud2021 より:

      うさこさぁぁん!!
      着て頂いてありがとうございます♡
      当サイトの初コメントはうさこさんです♬

      おいたん47歳、無雲34歳の中年だけど初々しいカップルでした(・∀・)♡
      経歴を変に詐称していたあたり、やましい事でもあったのか?って感じ(笑)

  2. シーノパンダ より:

    おいたん、すげえな(笑)
    これはもうもう、笑うしかないけど

    笑っている場合じゃない(笑)??

    • 無雲 nocloud2021 より:

      まだまだ序の口やで(笑)。

      おいたん、最初から疑ってかかればよかったのに私ったら人を疑う事を知らないから(昔は)(笑)。
      父も「働いてるだけでもマシやね」って言ってたし……。

      今も笑いは絶えない家だが、入金は途絶えがちだな(笑)。

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