【連載エッセイ】夫は仕事ができません!【Vol.040『おいたん、ついにタ〇ミーで仕事を入れる』】

夫は仕事ができません!
Nattanan KanchanapratによるPixabayからの画像

 おいたんが倉庫作業の面接を受けに行ってから8日が経ちました。まだ返事は来ません。

「10日くらい待って下さい」

 と言われたとか言われなかったとかなので、まだ待つ価値はあるのですが、その間にもどんどん無雲は『お金無い病』で具合が悪くなっていく。

 そんな中、昨日、おいたんがタ〇ミーを見ながら言いました。

「この仕事、やってみようかと思うんだ」

 流通倉庫のお手伝い。大手です。ひたすら荷物を仕分ける作業。時間は18時から22時の4時間。時給+交通費で4900円の仕事。

「いいじゃん、行って来なよ。4900円あったらタバコ1カートン買えるよ! 助かるわぁ♡」

 と、おいたんのやる気をさらに出させるためにケツを引っぱたいた感じで、おいたんはその仕事に申し込みました。

 仕事に行くのは明日です。無雲が明日はお出掛けをするので、自分は単発バイトをしてみようと思い立ったらしいです。

 ほんと、3000円でも4000円でも助かるんだわ。ゼロじゃないからね。プラスになるからね。本当にありがたい。

 家でゴロゴロして結果を待ってたって、1銭にもならないのです。ならば、その時間に小銭でも良いから稼いできて欲しい。

 これが決まって、少し無雲の気分は上がりました。レギュラーワークが決まるまで、タ〇ミーをフル活用して少しでも稼いできて欲しいです。

 お金が無いという事は、とてもメンタルに悪い事なのですが、無雲はニュースを見ていて思った事があります。

 お金が無いと、人間は3パターンの行動に分かれる。

・犯罪でお金を手にしようとする

・何でもいいからとにかく仕事を探してお金を手にする

・自殺する

 無雲は、個人事業主として活動していますが、自分の作ったものや書いたもので少しだけ収入を得ています。良い作品・売れ線の作品を作れば、きちんとお金になる事が分かってきたので、最近はニーズのある分野に飛び込んでいこうと必死です。

 無雲もお外で働いて時給で給料を貰えば、とも考えたのですが、両親から止められているのです。

「お前が外で働くと(医療費で)金が掛かる」

 とは、父の言葉です。

「あんた、せっかく曲が売れ始めてるのに、曲作る時間と体力無くなるじゃない」

 とは、母の言葉です。

 なので、無雲は自分の出来る事でじわりじわりと稼いでいこうと思っています。

 おいたんは逆に、家に居ても1銭も生み出せない人なので、お外で働いてもらうしかありません。むしろ、働いている方がおいたんは生き生きしている。

 おいたんは、好きで無職をやっているわけではないのです。自分では頑張っているつもりでも、会社をクビになってしまうのです。

 なので、ただのぐうたら亭主ではないのです。色々不器用な、世間を渡るのがド下手くそな人間なだけなのです。

 面接受けた会社からも、良い報告が来るといいなぁ。と思いつつ、おいたんには単発バイトを頑張ってきてもらいます。無雲はちょっくら友達と羽伸ばしてくるわ!!

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